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TORTURE −対女性拷問者−
第6章 禁じられた遊び
綺梨は驚きのあまり大声を出してしまった
「あら……あらあら…もう長からお聞きになったかと……」
コンコン
「入ってもいいかな?」
「父様!」
怒って父親に歩み寄る娘
「なんだ、ちゃんとノックしたじゃないか」
「もう入ってるじゃない!」
絶対わざとだ、と思ったが、今はもっと重大な話をしなければ。
「私の婚約者を選ぶってどういうこと!?」
「聞いてしまったのか……サプライズにしようと思っていたのに」
そう言うと、長は乳母に下がるよう命令した
「実はな、選ぶというより、もうほとんど決まっているんだ」
綺梨はますます衝撃を受ける
「嫌よそんなの! 私は自分の夫くらい自分で決めるわ!」
「ほう、誰か良い相手がいるのかね?」
父はからかうように言った
「そ、それは……ただ、皆そうしてるからってだけよ。父様の考えは古すぎるわ」
「綺梨……お前の言う“皆”とは誰だ? 一般市民だろう。お前は貴族なんだよ。それも長の娘だ」
綺梨は一番嫌いな言葉を言われ、完全に黙ってしまった
「お前がそういうことに捉われたくないのはよく分かっている。
だが、血は争えない。貴族として、長になる者として生きるのがお前の運命だ」