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TORTURE −対女性拷問者−
第6章 禁じられた遊び
また、サダメ
もしそうなのだとしたら、運命はなんて残酷なんだろう
“麗夜だって……”
「今夜会って、正式に婚約が決まったら学校もやめなさい」
「父様!」
綺梨は顔を上げた
「綺梨! もともと成人するまでという約束だろう」
その“成人”の意味も、“社交界に出た者”という貴族だけのもの
「はい……」
“麗夜も私も、囚われているというのは同じだわ……”
だから惹かれるのだろうか
今夜は特に彼に会いたい−−−
「ところで」
綺梨の返事を受けて部屋を後にしようとした父親は思い出したように立ち止まった
「お前あれからトーチャーと会ったりしていないだろうな」
「え?」
綺梨はきょとんとする
「いや、いい……忘れなさい」
その反応に安心したのか、長は出ていった
「トーチャー……あ、麗夜か」
綺梨もとぼけた訳ではなく、“麗夜”として接しすぎて忘れていたのだ
他の人間はその存在を認めていないことを−−−
「綺梨、こちらが雨宮家の長男の……」
「初めまして」
「こちらは鷲巣家のご子息で……」
「綺梨と申します」
「この方は……」