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TORTURE −対女性拷問者−
第6章 禁じられた遊び
そこで初めて、ぶつかった相手が彼の姉だと知る
「透、違うのよ。私が姫様にぶつかってしまったの」
姉の方は優しそうな笑みで綺梨にお辞儀をした
「先ほどは失礼致しました。わたくし、透の姉の守矢叶と申します」
「カナエさん……」
綺梨の視線は、叶の胸に集中していた
その豊満な胸は、女の私でさえ魅入ってしまうほど妖艶で……
ハッ
“いけない、何考えてるのかしら。麗夜の毒気に当てられたのね……。
母性溢れる人なのよ、きっと!”
「あっ」
一頻り葛藤した彼女は、再び麗夜のことを思い出す
「わ、私…行かなきゃいけないところが……」
「え? 会場ではなく?」
“やっぱりこうなるわよね……”
綺梨はまた泣きそうになった
「いえ、そうでした……」
だが、諦めて戻ろうとしたその時−−−
「駄目ねぇ、透」
叶が溜め息をついた
「女心ってものを全然分かってないわ。
姫様はね、あなたとの婚約が乗り気じゃないのよ」
「えっ」
バレてる……
でもそんなズバッと言わなくても……
「そ、そうなんですか?
申し訳ありません、どこがお気に召さなかったのか……」