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TORTURE −対女性拷問者−
第6章 禁じられた遊び
「いえそうじゃなくて……」
“ほら、面倒なことになる……”
「姫様にはね、想い人がいるの」
ね、と叶は微笑みながら綺梨を見る
「……」
“ええぇえ、何で!?”
「なんだ、そういうことか」
「……私…わたくしはそんなに分かりやすいでしょうか……」
もはや否定するのも忘れて綺梨は尋ねた
「あ、ごめんなさい。そうじゃないのよ。
わたくしはただ……少し女性の気持ちに敏感なの」
叶は胸に掛かったペンダントをいじりながら言った
はぁ、と綺梨は疑いつつも頷く
「それで、今はそのカレのところに向かおうと?」
今度は弟の方が聞いてくる
“この姉弟、遠慮ないわね……”
「ええ、まぁ……」
軽蔑されるだろうか
綺梨は小さく答えた
「ではこうしましょう」
しかし、次に返ってきたのは意外な言葉だった
「長に、僕たちは少し二人きりで話がしたくて別室に行ったとお伝えしましょう」
「ええ、それがいいわ。わたくしが責任持ってお伝えします」
自分の知らないところで、話が勝手に進んでゆく
「安心していらっしゃって」