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触手回廊
第4章 獣
焦って手を伸ばす。
待っていましたと言わんばかりに、2本目の触手が、前屈みになったウィンの首を捕らえた。触手に引っ張られ、ウィンは四つんばいの姿勢で、口から触手の侵入を許し、喉の奥に冷たい液体が流し込まれる。
拘束を逃れようと首に巻き付いた触手に手を伸ばしたが、触手が解ける様子はない。

「んっ?」

突然何かに股を刺激され、当惑の声を漏らす。
触手はウィンの股を撫で回す。
敏感になったウィンはすでに股を濡らしていたが、触手はパンツの上からの愛撫? に止め、それ以上は攻め込んでこない。
それは、ウィンにとっては善かったのか、悪かったのか……
逃れるチャンスではあった。
まだ冷静な判断が可能で、最善策を見つけようと思考をめぐらせていた。
だが、耳に入ってきたそれは、ウィンの思考を遮った。

ハァ、ハァ。
ハァ、ハァ、ハァ、ハァ。

幾重にも重なった、人ならぬ者の荒い息遣い。
ウィンは先程まで聞こえなかったそれを見る。
下から見上げるウィンの視界に移ったのは、人より一回りは大きい、獣達のいきり立つ男根だった。
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