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親友が襲われまして・・・・
第10章 君と過ごす土曜日
それから、二軒の店に立ち寄り、遅めの昼食をとり、雑貨と本屋に向かい、カフェで紅茶と珈琲を飲み、カラオケで歌い・・・・・・あっという間に夜になった。





小さな湖がある公園のベンチ。

時刻はPM7:00。



「んー・・・・楽しかったぁ!」

背伸びをしながら遙は言う。


「美恵あんま歌わないから私、喉からから~」


「あんま歌は・・・・ジュース買ってこようか?」


「え!?ううん、いいよ」


「いや、私も喉渇いてるし、ちょっと買ってくる・・・遙はここで待ってて」


言うが早いか、美恵は小走りでその場から離れていった。






「・・・ふふふ、私が会長のこと好きな訳ないじゃん・・・美恵ったら・・・・・・」

「・・・・美恵は、伊修院くんと、明日も・・・・・」



「だめだめ、弱気になっちゃあ・・・・幸せに嫉妬してどうするのよ・・・・・・」



「涙、おさまんないと・・・美恵が帰ってきちゃう・・・・・」





こうも開放的な夜は寂しくなる。

忘れた、忘れようとした記憶の蓋が外れそうになる。

一人だけ置いていかれたような虚無感が、孤独が、遙を襲った。









「泣いてんの?」

「おいおい、振られたのかあんた!」

「こんな可愛い子を振るなんてなぁ・・・」

「んじゃあ君」


「え・・・・」
















「「「「「「「俺たちと楽しいことして、忘れようよ」」」」」」」



・・・こんな夜は、魔物が目覚めるーーーーーーー
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