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親友が襲われまして・・・・
第11章 君と過ごした土曜日
痛い。髪が悲鳴をあげる。プチプチと数本が根本から抜けていく。


「いたい・・・!」


「この女!!」

「はい、待った。女の子の髪引っ張るとか・・・・最低だな」



どこからか現れた男性。


男性は男の手を自分の手で突いた。さほど力を入れていないのに、広がる痛み。

すぐに髪を引っ張っていた手は離れた。


「遙ちゃん、歩ける?」


「多分・・・」


「そっか。じゃあそこで待ってて。・・・よっと」


男性のしなやかな足の動きで、急所に一撃。

男はまたうずくまった。


「ふぅ・・・・」


息をはきながら遙の方へ向いた男性は、すっと彼女を抱き上げた。


「ちょっ・・!」


「歩けないんでしょ?足震えてるし」


「・・・・!美恵は!?」


「美恵ちゃんなら、豊が・・・・っといけない。ちょっと掴まってて」



一人の男の背中に俊敏に近づき、全力で頭を地面に叩きつける。




「!?貴方は・・・!?」


「あぁ。俺、豊の友達の陽。よろしく、遙ちゃん」


ニコっと、彼は笑った。


街灯がそれを映し出していた。
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