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親友が襲われまして・・・・
第11章 君と過ごした土曜日
「あの・・・・できれば美恵の調子みたいんだけど・・・・・」
「美恵ちゃんのことなら、豊に任せておいて大丈夫。ほら、しっかり掴まってないと落としてしまうかも」
「わっ!」
陽の体温が、伝わってくる。
あんなに怖かったのに、今は何だか安心できる。
遙は豊のほうを見てみた。
ナイフで脅してきた男は既にぼろぼろで、顔面は血で真っ赤だ。
「ひっ・・・・」
「豊も意地張っちゃって・・・あいつ最近変わってね、美恵ちゃんのおかげだよ」
「美恵の・・・?」
「アイツがあんなに人を愛しているのを見るのは初めてだ・・・美恵ちゃんも変わったと思うけど?」
遙は無言で頷いた。
美恵は少しだけ雰囲気が変わった。
よく笑うようになった。
明るくなった。
「ありがとう」
「?」
「美恵の彼氏になってくれてありがとう、伊修院くん・・・・」
聞こえていないのはわかっている。
しかし、遙の口からはその感謝の言葉をずっと呟いていた。
陽はそれをただ見つめていた。
怒号と喧騒は、収まりつつあった。
「美恵ちゃんのことなら、豊に任せておいて大丈夫。ほら、しっかり掴まってないと落としてしまうかも」
「わっ!」
陽の体温が、伝わってくる。
あんなに怖かったのに、今は何だか安心できる。
遙は豊のほうを見てみた。
ナイフで脅してきた男は既にぼろぼろで、顔面は血で真っ赤だ。
「ひっ・・・・」
「豊も意地張っちゃって・・・あいつ最近変わってね、美恵ちゃんのおかげだよ」
「美恵の・・・?」
「アイツがあんなに人を愛しているのを見るのは初めてだ・・・美恵ちゃんも変わったと思うけど?」
遙は無言で頷いた。
美恵は少しだけ雰囲気が変わった。
よく笑うようになった。
明るくなった。
「ありがとう」
「?」
「美恵の彼氏になってくれてありがとう、伊修院くん・・・・」
聞こえていないのはわかっている。
しかし、遙の口からはその感謝の言葉をずっと呟いていた。
陽はそれをただ見つめていた。
怒号と喧騒は、収まりつつあった。