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親友が襲われまして・・・・
第3章 復讐と獲物
美恵は豊が見つけたとき、すでに血に染まっていた。

いつも通り、マスクをつけて。


「・・・・伊修院・・・・」


美恵は握り拳に力をこめた。

そして一気に、豊のほうへ走る。


豊の腹に拳を叩きつけ、すぐに足で蹴りあげた。

「っ・・・流石だな」


「・・・・どうした?その程度か」

「・・・・俺はお前に手をあげるつもりはない」

その言葉に、美恵は首をかしげた。

「・・・どういうこと」


美恵と豊の距離、約5メートル。


豊はゆっくりと深呼吸とて、美恵に襲いかかった。


美恵は身軽さで簡単に避け続ける。

戦いなれた彼女には、ゆっくりすぎた動きだ。


余裕を感じた瞬間。


「!?」

突如、手を掴まれた。


ゆっくりの動きに慣れさせたときに、素早く捕らえる。


それが、豊の戦い方だった。


「放せ」

美恵に感じたことのない焦りが襲う。

手を掴まれても反撃する方法は知っているが、豊の力は予想以上に強かった。

もがいても無駄とわかっていた。


「動くな」

なおも抵抗を続ける美恵を自分の体に寄せ付け、無理矢理マスクをはぎとった。
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