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親友が襲われまして・・・・
第4章 敵に抱かれる夜
美恵はこれ以上ないぐらい、頭を回転させた。


中学時代も彼女は喧嘩を行っていたが、ほとんど懲らしめた男達の興味は遙だったので、こんなことは初めてだ。


しかも体目当てとは・・・・物好きな男だ。
そう美恵は思うが、彼女の素顔をみた途端、惚れてしまうのは仕方のないものだと、客観的には感じるだろう。




足で蹴ることもできる。

しかし、そうなれば自動的に股を開くことになる。

とにかく足を閉じることが得策だ。


現に彼女もそうしていた。



下着の中から美恵の指より大きな指の体温が伝わってくる。




「素直になればいいんだ。そうしなければ、激痛で意識が飛ぶぞ?」


不敵な笑みを浮かべ、真っ直ぐに美恵と目を合わせる、豊。

そして、彼と目をわざと離す美恵。



「・・・・遙の痛みはそれどころじゃない・・・」


憎しみを込めて、美恵は言う。

「妊娠したらどうするつもり?病気になったら?」


「・・・・」

さらに美恵は続ける。

「心の傷は消えない。誰にも治せない。加害者が裁かれても、被害者が癒されるわけじゃない」


冷めた、瞳。
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