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親友が襲われまして・・・・
第4章 敵に抱かれる夜
「~♪」

鼻歌を歌いながら、灯は手元のキーをいじる。カタカタ、とリズムの良い音。


美恵の心臓は何故か、速く鼓動していた。

カタカタ、と鳴るたびに、ドクンドクン、と高鳴る。


「どうした?」

「・・・・・・」

「・・・そろそろ映るからしっかり観ろ」

豊はぐいっと彼女の顎を上げ、強引にモニターに向けた。


「ほなっ」


ぱあっと画面いっぱいに写真が映り、暗い部屋が明るくなる。


美恵の動きが止まった。

それと呼応するように、写真が動き出す。動画の音を灯は調節し、くるりと振り返った。


その顔は、美恵めがけて真っ直ぐ微笑みを浮かべている。


「どうだ?」


「てめぇっ・・・・・」




見慣れた場所で、
見慣れた女(ひと)が、
見慣れない男に、
レイプされている、
悪魔の動画。


悲鳴とゲスな笑い声。


一度、携帯電話ごしに聞いた声。

そして今、携帯電話ごしに話した男は美恵の顔を覗いている。



「灯、もういいからUSB抜いてくれ」

「待っといて」


灯はUSBを抜き、豊のもとへ持っていく。


そして、彼は美恵の前にUSBを垂らし、にやりと笑う。



「これをお前に渡そう。複製なんて用意していない」

「・・・・・」

「わかるか?これをお前が処分すれば、この少女の映像は流れることがない。・・・・同時に、お前は俺の所有物になる」
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