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【SS企画】みんななかよし
第12章 【SS企画】副賞 聖なる夜に口づけを。
  


 モモくんがないねと笑ったら、朱羽がそれはもう少しで貰えると笑いながら、コートをハンガーにかけた。
 
 カーテンを開ければ、東京の夜景。
 上には星空、下には光の海が大きな一面のガラスに映る。

 あたしがうっとりとして見ていると、朱羽が電気を消して後ろから抱きしめてくる。

 部屋が暗くなれば、夜景がもっと鮮明にガラスに映り、宝石箱のようだ。

 キラキラと、本当に綺麗に瞬いている。
 

「どうした?」

 ふたりになると、艶めいた甘い声を出すようになった朱羽。

 あたしに尋ねながら、あたしが答えられないような情熱的なキスを耳にしてくる。

「綺麗で……」

「うん。あなたは綺麗だよ?」

 朱羽の魅惑的な匂いが濃くなる。

「あたしじゃなく、景色が」

「……綺麗だ、陽菜が」

 耳の下に舌を這わせられる。

「朱羽……っ」

「もう少しこのままで、いい?」

「いいけど?」

「あと、1分」

 なぜ朱羽は時間を限定してくるのか。

「よし。正面のあそこ見てて」

 朱羽が指さしたのは正面にある高層ビル。

 それが突然チカチカと点滅を始めたと思うと、それがハートマークを作った後、字を作った。

『Hina,Merry Xmas!』

「えええ!? あたし!? ちょっと待って、あれって」

「ふふ。モモが操作してくれている、俺からの電子メッセージ。英語訳してあげる」

 電子メッセージ!?


『Thank you for loving me.』

「"俺を愛してくれてありがとう"」


『I promise love of the eternity.』

「"俺はあなたに、永遠の愛を誓うよ"」

 涙が出そうになった。


『Me to become my wife?』

「……"お嫁さんになってくれる?"」


 朱羽は、プレゼントしてくれた指輪を、指の腹で撫でた。

『From Syuu』


 電子メッセージはそれで消え、代わりに朱羽が耳に囁く。


「来年、なってくれる?」

「……ん」

「来年のクリスマスは、家族だよ?」

「……ん」

 あたしは、涙に咽びながら何度も頷いた。

「今夜は、独身最後のクリスマスだ。ちゃんと愛しあおうね」

 あたしは途端に真っ赤になって頷いた。

 
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