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【SS企画】みんななかよし
第12章 【SS企画】副賞 聖なる夜に口づけを。
 

 びくっびくっとするあたしの尻を撫でながら、朱羽はそのままあたしを抱くようにして窓際に連れ、窓に手をついて外を見るようにと言った。

 窓から夜景を見ながら、息を整えていると、ぴりっと音がして、朱羽がまた後ろからあたしを抱きしめ、荒い声であたしの耳元に囁く。

「このまま、挿れるよ」

「はぅぅうっ」

 まだ絶頂の余韻から抜け出せない状態で、朱羽の熱くて固いものがあたしを貫いた。

 窓硝子にあたしの指が立ち、その質量が入ってくる衝撃に耐える。

 あたしの手を朱羽が上から包み込むようにしながら、朱羽はそのまま律動を始めた。

 朱羽の苦しげな声とあたしの啼き声が、静寂を切り裂く。

 重苦しい音と、結合した音が卑猥さを強めながら、朱羽があたしの頬に自分の頬を擦りつけるようにして、あたしに愛を囁く。

「愛してる、陽菜。ああ……今年のクリスマスは、あなたと一緒で、嬉しいっ。こうやって、ひとつになれるのが、嬉しいっ」

「あたしも。朱羽っ、こうやって朱羽を感じながら、いれるの、幸せでっ、ああ。朱羽がお腹にいるのが、嬉しいっ」

 朱羽は、くっついている頬を動かす。

 その摩擦さえ刺激となる身体は、また絶頂へと向かう。

「俺の陽菜、俺の……っ」

 あたしの指と指の間に、朱羽の指が入り、そのまま力を込めて、激しい律動に耐える。

 ちかちかと夜景のネオンが、幻想的で。

 その中で愛するひとから贈られた言葉が、あたしの心に点滅する。

『Thank you for loving me.』

 お礼を言うのはあたしの方。

「あたしを、見つけてくれて……ありがとう」

『I promise love of the eternity.』


「あたしこそ、朱羽に……永遠の愛を誓うから」


『Me to become my wife?』


「朱羽、朱羽っ、好きっ、好きっ」


 お嫁さんにしてと言えなかったあたしは、愛の言葉で誤魔化してしまう。

 結婚が終着ではない。
 
 あたしと朱羽の物語は、始まったばかりだから。

 
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