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【SS企画】みんななかよし
第12章 【SS企画】副賞 聖なる夜に口づけを。
朱羽がえっちな場所にケーキを塗るから、あたしは笑いながら、朱羽に生クリームを塗った。
石けんを泡立てたよりきめ細やかな生クリームは、朱羽の白皙の身体をさらに白くさせて。
「こんなに塗ったの? 俺、泣く泣く限定したのに」
「あたし、朱羽のすべてが欲しいから」
「……敵わないなあ、あなたには。だったら全部つけよう」
生クリームまみれのあたし達の身体に、残ったスポンジやイチゴをつけた。
「や、なんでそんなところにイチゴ!」
「はははは」
生クリームが体温で溶けないうちに、あたし達は、貪るようにお互いを舐めて食べた。
子供のようなじゃれ合いが、一気にいやらしい動きへと変わる。
「ああ、だめっ、朱羽、そんなところばかり食べちゃ駄目っ」
「陽菜こそっ、どうして……そこまで口にいれなくていいから」
あなたにならすべてを見せられる。
あなたにだけ、えっちになれる。
「陽菜、蜜の味がよりsweetだ」
「朱羽のも。同じ味がするんだね」
「ふふふ。今夜は貰ったプレゼント全部使おうか」
「痛いのやだ」
「俺があなたに痛いことするわけないだろう? あなたにあげるのは、甘い快感だけだから。だから安心して」
「ん……」
「可愛い、陽菜。ん……ここ美味しい」
「ああんっ、えっち!」
「……その顔、反則だって」
「大きくなりすぎっ!」
甘い甘い朱羽。
砂糖よりイチゴよりケーキより甘い言葉であたしを食べていく。
「きっと俺達ほど、クリスマスケーキを堪能したのはいないよね」
「あああっ、朱羽っ、奥をトントンしちゃ駄目……っ」
「可愛い俺のクリスマスケーキ。さあよく咀嚼して味わおうね」
そう笑いながら、朱羽は何度もあたしを貫く。
あたし達は、雪で作られた甘いケーキのように、熱情に溶け合った。
聖なる夜に口づけを。
甘い愛は、今始まったばかり――。
聖なる夜に口づけを。【完】