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【SS企画】みんななかよし
第13章 皆で節分!
「おかちがいっぱいで嬉しいねー、ゆーきくん、しゅーくん♡」
「「うん///」」
「ヒナね、そのおかちが大好きなの」」
「「これ、ひーちゃんにあげる♡」」
「あーあー、幼稚園児なのに、もうちゃんと男の子尻に敷いちゃって、強弱関係出ているんだね。こりゃあ、ロクな女の子にならないぞ?」
そう言ったのは、鹿沼。
「なにを人ごとに。お前んとこも似たもんじゃねぇか」
「え? そんなそんな。ね、朱羽」
「え?」
「え!?」
「こらチビ共、豆まきの本分は魔王退治だろ! 魔王は外、魔王は外!!」
チュッパチャプスの柄の方を、ダーツのように投げるのは武神将。
風を切り、凄まじい勢いで俺の頬を掠める。
「ちっ、これでも食らえ!!」
複数でびゅんびゅんと飛んで来るチュッパチャプスを手刀ではたくと、俺の下に、避難するように幼稚園児が集まった。
「おい武神将。こんなチビ達を「ふ、ハル兄が嬉しそう。ひーちゃん、この鬼さんから逃げるのよ」
俺の言葉を被せるように、シズが言う。
「この鬼さん、さっきから沢山くれるから優しくて、ヒナ、だーいすき♡」
いやその、このチビが好きだという菓子が目の前にあったらだな、うん。
「あはは、この鬼さんデレデレしちゃって」
でれでれしてたわけじゃねぇよ。シズの昔を思い出したんだよ……って。
「おい、クソガキ達。柄の方で俺様の尻を責めるな。ズボンを破くな」
「うっさい、あっちいけ鬼。えいえい」
「僕のひーちゃんに手を出したら、こんな目にあうんだぞ、えいえい」
小鬼どもめ!
俺はチビユウキを持ち上げ高い高いをする。
「どうだ、参ったか」
「きゃははははは!」
「次はお前だ。食ってやるぞー」
今度はチビシュウを持ち上げて放る真似をすると、喜んで笑う。
「いいか、俺様に腰を使わせてへばらせると、後でシズが鬼みたいに怒ってお前らから菓子をとりあげちまうぞ」
「「きゃ~」」
その間もチビヒナは菓子を集めて、ぼろぼろと腕から零している。
女は強い。