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【SS企画】みんななかよし
第5章 【SS企画】①ハルとモモが初恋の話をする

「なんで納豆?」

「真夜中、俺の家の冷蔵庫にある挽き割り納豆のパックを開けて、ぐちゃぐちゃと妖怪のような音をたてて食べていて、俺がそれを見つけると俺の唇に吸い付いてきたんですっ、俺納豆嫌いだったのにっ」

 ぬちゃっとしたあの感覚。

 あの匂い。どうして日本人は豆を腐らせたものを食べたがるのかよくわからない。アメリカに行ったことがある朱羽さんですら、優雅に納豆を食べていたんだ。

「どんなキスだ、触れあうだけなのか」

 硝子窓の向こうに居るあのひとのあの唇の動きは……。

「小学生には難易度が高いディープの上、納豆を口の中に移されましたっ」

 『Never NEBA-NEBA』

 ……面白くないだろう!! なんで三人笑ってるんだよ。

 ユウナさん、意味わかるのか!?

 それ、英語でもないから!!

「……小学生のガキに、そいつはいきなり納豆を口移ししてきて、ディープかましたのか」

「……はい」

 またあのひとは、女二人になにかを言っている。

 今度はなにを言っているんだ。

 『腐った仲』

 女三人で爆笑するなよ、腐っているのはあのひとだろ!!

 それに鹿沼さん、あなた司会なのになに仕事放棄してるんだよ!?
 
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