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花籠屋敷
第7章 異説・石楠花の客取り
九州!?……侍!?……

石楠花の表情は怯えから驚愕に変わっていた。目を見開く…
徳山はその様を見ると笑った。
「何や?驚いたか?そや…俺等は…国の軍人さんや…お国の為に…悪い人間を千切っては投げ…千切っては投げ…」そう言いながら石楠花の乳房を鷲掴んだ。鷲掴まれながら石楠花の頭の中でさっきの夢の映像が蘇った…焼けた故郷…泣き崩れた母……辺りの血の跡……

…母ちゃん!目の前だ!此奴だ!此奴だよ!悪いのは!此奴!此奴!父ちゃん!父ちゃんを殺したのは!皆をあんなにしたのは!!

「あんたが…あんた達が…薩摩を焼いたのか?……」
乳房を鷲掴みにされながら、石楠花の心象が赤く濁っていく…沸々と怒りが込み上げてきた。察してか?興奮か?徳山の手が徐々に荒々しくなる。形を保つ乳房を強く握られ赤く色付いた
「ああ…燃やした…街も…人も…村も…邪魔なもんは皆…」
石楠花の乳房を握り締めながら徳山の視線は遠くピントを合わせていた。

「そうか…お前はあの街か?…いや…あっちか?…」
徳山の視線が石楠花を見つめる…暗く重い虹彩…愉悦…石楠花は負けじと、目尻をキツく上げる。全てを理解した徳山は唇を三日月に歪ませた。そのまま背後に回ると両手で石楠花の両胸を鷲掴む。
「嬢ちゃんも九州におったんか…可哀想に…」
「ふざけるな!離せ!」
憐れみを込めた演技をする徳山。言葉とは裏腹にその腕は石楠花の乳房を弄ぶ。怒りに吼える石楠花は身体を激しく捩るが鎖がその身体を離す事は無い。徳山は乳房を鷲掴む力を強め、石楠花の首筋を噛んだ。首筋に熱い生暖かさ…硬い歯列が石楠花の首筋を何度も食い込んだ。
「っ……やめろ!嫌だ!」
石楠花は鎖を荒々しく鳴らし続ける。しかし乾いた金属音が虚しく響くだけで、徳山の責め手が止まる事は無い。
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