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【SS】吼える月
第1章 【5000拍手記念】運命~サクの両親~
解かれた帯。
下着ごと下ろされた下衣。
淡い茂みに降りたハンの指が、その奥に進む。
「ぁぁあっ」
予想していなかったその刺激の強さに、サラが思わずのけぞると、ハンの指が前後に動き出す。
「……わかるか、サラ。お前、俺にこんなに濡らしたことを」
いやらしい音がしている。
ピチャピチャと、はしたない女のように。
「お前は、俺で濡らした可愛い女だ」
蕩けるような瞳で語るハンを、怖いものでも見ているかのように怯えた顔で首を横に振るサラは、いつの間にか離されていた両手で、崩れないように大木を抱きしめていた。
ハンはサラの片足を曲げて内ももに舌を這わせた。身震いして声を上げるサラに呼吸を合わせるようにして、ハンはその足を肩に担いで屈むと、秘部に頭を埋めた。
「やぁぁぁあっ」
ハンの舌先が、サラの花芽を往復する。ぶるぶるとサラの内股が震える。
ハンとこの森に来た時から、熱く疼いてたまらなかったそこは、ハンの舌によって花が開き、熱い蜜が零れ出ていた。
その蜜を、わざと音をたてて口にして、舌先でサラを愛撫していくハンは、情欲の滾る目でサラを見つめたままだ。
男の色香がわからぬサラは、ハンの強烈な雄の艶を身体全体に浴びたせいで、これが前戯ではなく、ハンに胎内を攪拌されているような錯覚におちいり、身体の内外から与えられる快感に喘ぎ続ける。
「ああああっ、んんんんぁぁぁああっ」
サラが女の顔で乱れる様を見て、ハンの目が嬉しそうに細められ、より一層情熱的に淫らな刺激を与えていく。
サラは気がおかしくなりそうだった。
最強と名を持つ男が。
一瞬にて自分の首を鷲づかみ、圧倒的な力の差を見せたその男が。
腹に髪先を擽るようにして、顔を振りながら強く吸い付いてくる。
簡単に両膝を地に着けて、まるで犬か奴隷のように一心に奉仕してくる。
サラによぎったのは優越感や満足感ではない。
そうした上下の関係を忌み嫌う心だった。
ハンに求めたのは、そんなことではない。
ではなにを求めていた?
胸の燻るものの正体が、わからない。