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【SS】吼える月
第1章 【5000拍手記念】運命~サクの両親~
絡み合う舌。口端から垂れる唾液。
互いのすべてを貪るようにして、ふたつの身体が激しく揺れる。
「サラ、サラ、サラっ!」
苦しげな顔で愛おしい女の名前を呼ぶほどに、ハンの肉棒は大きくなる。身体をつなげてわかる、この愛おしさ。他の女とは違う。
愛したい。愛されたい。
この女のすべてを奪いたい――。
「好きだ……っ、サラ」
「……っ」
「離したくねぇ!」
激しい抽送の最中、猛る肉棒の先端部分の角度が変わって、サラの膣壁を擦りあげると、サラは悲鳴のような声をだした。
「はああああっ、そこ駄目、駄目……っ」
「ん……っ、ここか」
「駄目、駄目ったら……」
そこを重点に攻められ、サラは泣きながら喘いだ。
「サラ……俺が感じるか?」
耳元でハンは囁く。
「うん……ハンが……いっぱいで、んぅぅぅっ、駄目、おかしくなるっ」
言われるがまま、素直に女となりゆくサラ。
「……っ、おかしくなれよ。俺に惚れろよ……っ、俺をお前の男にしろよ」
サラは荒れ狂う快感の波に、思わずハンを抱きしめ、ハンの首元で喘いだ。
強烈すぎる快楽の波に、その身体をガクガクと震え始める。
ハンはサラを安心させるようにその頭を撫でながら、樹に押しつけるようにして、獰猛な抽送を繰り返した。
「あっ、あっ…ああああっ」
「はあっ、はあっ、く……っ、」
サラの嬌声とハンの荒々しい息遣いに、怯えたように鳥が飛んでいく。
ハンは激しく欲情した目でサラを見つめ、何度も何度も唇を重ね、動物のような声を上げて、サラとひとつになれる悦びを表現した。
自分の身体で、こうして男として喜んでくれるハンに、サラは絆された。
「ハン……ハン、ハンっ、私、私……」
上でも下でもなく、こうして真っ正面から見つめてくれる男を愛おしいと、強く思った。