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×アリエナイカノジョ×
第7章 トマドイの一コマ
 
【薄井 View】

「…という訳なんだけどさぁ………」

 校舎の壁に寄り掛かって溜息を吐き出す結城さん。

「お、おう………」

 戸惑う正行に同意する。

 何時もの様に屋外階段の下でたむろっていると、いつの間にか結城さんが傍に立っていた。

 胸の下で両腕を組み、右足裏を壁に付けて左足だけで立つ姿。

 葉山さんほどでは無くても短いスカートから、折り曲がった右脚の小麦色に焼けた太腿が覗いている。

 様になっている姿に、思わず目を奪われそうになっていた。

「どうしちゃったのか想像つかないんだよねぇ」

 はぁっと深い溜息を吐いて項垂れる。

 美少女ともなると、憂う表情も見蕩れさせてくるから堪ったもんじゃない。

「イメチェンでも考えてるんじゃねぇのお?」

 両腕を枕に仰向けに寝転がる正行。

 碌に考えて話してないのが丸分かりだった。

「アンタ…てきとーに言ってるでしょ?」

 やっぱり結城さんにバレていた。
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