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×アリエナイカノジョ×
第7章 トマドイの一コマ
 
 夕暮れの中で見た光景が甦った。

 結城さんには忘れろと言われたけど、忘れられる訳が無い。

 まるでエロ動画でも観ていたような光景。

 大きい胸を晒け出してM字に脚を開く姿。

 脚の奥には、細く面積の少ない赤いショーツ。

 同年代の女子でも、あんなイヤらしい下着を着けていた事実。

 好意を抱いた相手の、イヤらしく艶めかしい姿。

 いつもより自家発電量が増えたのは、思春期真っ盛りの男子なら仕方ない筈。

 若さの前ではどうしようもない。

「ってか…たすっ…けろよっ」

 正行が何か言ってるけど自業自得。

 助けるつもりはサラサラない。

「って……。薄井くん…居たんだ?」

「ぐっ………」

 結城さんの一言が与えるダメージが大きかった。

「とにかく…何か考えてよねっ」

「わ、分かったからっ。いい加減…脚…退けろっ」

 もう、この二人はくっつけばいい。


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