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×アリエナイカノジョ×
第9章 ◆ Scene01
 
 ゆっくりと近付くにつれて大きくなる紗英の後ろ姿。

 紗英の纏っている雰囲気から、どことなく声を掛けられないでいた。

 小刻みに肩が震え、両腕が僅かに動いている。


…こんなとこで…


 疑問は更に増していく。

 残り十数メートルという場所まで近付けば、不意に傍らの教室の扉が開いているのが視界に飛び込んだ。

 この儘真後ろに立つのが憚【ハバカ】れた影人。

 何の躊躇いも無く、その扉の隙間へと体を滑り込ませ、空室の中を移動していった。


…これで前の扉から…


 音を立てないようにとゆっくりと扉を引く。

 頭一つ分程の隙間が出来ると、影人は恐る恐る顔を覗かせた。

 教室と廊下を隔てる壁にある引き違い窓。

 そこから立て膝を着いて中を覗き込んでいる紗英の姿があった。


…気付かれないようにしないと…


 黙って覗いている後ろめたさが先に立ち、影人は息を殺して数メートル先の紗英を見詰め始めたときだった。

「…えっ………」
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