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×アリエナイカノジョ×
第10章 ◆ Scene02
 
 傍らの女にも目を細められて、乾いた笑いしか出せない美穂。


…やっぱり…なんなの…この女………


 視線は正行を捉えていても、その片隅に嫌でも入る女の姿。

 同年代とは思えない化粧の濃さと、大きく開けたブラウスの胸元。

 太腿も露わになるほどの短いスカートに小麦色の肌。


…紗英みたいな格好してるけど…
…この娘…どう見たって………


 紗英に負けず劣らずの露出度の高さ。

 体の減り張りは劣っていても、それでも男の欲望を煽るには申し分ない姿。

「ねぇ…どーしたのぉ?」

 胸の間に正行の左腕を挟むように抱き付きながら、鼻に掛かる甘い声を洩らす女。


…絶対この娘…ビッチに違いない………


 男を手玉に取るような雰囲気が醸し出され、紗英とは別の人種だと美穂は確信した。

「…あぁ…友達だから………んじゃ、悪いけど」

「えぇっ? もぉ、これからあそ…」

「いやぁ、コイツとちょっと用事があってさぁ」
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