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×アリエナイカノジョ×
第10章 ◆ Scene02
「いやぁ、お前が居て助かったよ。いきなりあの先輩に捕まって逃げられなかったし」
…その割には悪い気はして無さそうだったじゃない…
「そ、そう。それは良かった」
心とは裏腹に言葉を吐き出す。
「何であんなトコで座ってたのかは訊かねぇでおくけど」
…アンタたちを着けてたなんて言えるわけ無いじゃん…
「あ、あはっ…。ちょ、ちょっとね」
ニカッと爽やかな笑みを向ける正行の顔を見る事も出来ず、美穂は俯き気味に乾いた笑みを溢した。
俯き気味に両手で前に下げたバッグを持つ美穂と、高身長の爽やかな雰囲気を醸し出している正行。
並んで歩く姿は、擦れ違う人の目を惹くほどに様になっていた。
そんな気配を感じ取っていた美穂。
…これで少しは女に興味があれば良いのに…
…アタシだって…そんなに悪くない……悪い方だと思いたくないけど………
…でも…普通に女に興味あったら…それはそれでコイツ……
…絶対彼女途切れる事無さそうだし…
…でも…アタシなら………
残念な幼馴染みを考えると、複雑な想いが頭を過ぎる美穂だった。