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×アリエナイカノジョ×
第10章 ◆ Scene02
 
 一瞬、何を言っているのか理解できなかった美穂。

 それでも、苦笑を浮かべた正行の視線を追うと、瞬く間に顔色を変えたのだった。

「にぇぇぇぇっ!?」

 上体をを捻り、チラッと視線を落とせば、捲れたスカートから覗いていた白い生地。

 それに包まれた、丸みを帯びた女らしい尻が覗いていた。

「い、いいい、一体…いつからっ!?」

「さぁ?」

 瞬間に顔を赤くする美穂に、正行は頬をポリポリと掻いて罰の悪い表情を見せる。

「こ、こんな天然ドジは紗英だけで充分なのにぃっ」

「葉山さんの格好も有り得ないけど、お前も有り得ない事するなぁ」

「う、うっさいわよっ」

「うごっ!?」

 慌ててスカートを直しながらも、美穂の伸びた右腕は正行の顔面を的確に捉えていた。

「お、おまっ。世界でも狙うつもりかよっ」

 鼻を押さえながらも、突っ込むことは忘れない正行。

「あ、アタシの…見たんだから……それっくらいで済んだ事に感謝してよねっ」

 腕を組みながら顔を背けた美穂。


…アタシ…また………


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