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×アリエナイカノジョ×
第10章 ◆ Scene02
「ま、まぁ………」
それが誰の物かは把握していない美穂。
頬をヒクヒクと引き攣らせ、後退りながらも口を開いた。
「ひ、人の趣味にとやかく言うつもりは無いけど…」
「えっ?」
「で、でも、持ち歩くのはどうかと思うんだよね」
「えっ?えっ?」
「い、いやね。盗んだ訳じゃないと思いたいけど、普通男がそういうの持ってる訳はないし…」
「あ、あの………」
「アタシはそういう趣味は家の中でやるべきじゃないかと思うんだけど」
「え、えっと………」
明らかにショーツだと把握していた美穂。
影人に女装癖があるものだという思い込みで次々と言葉を吐き出したのだった。
「ま、まぁ…アタシは気にしないから大丈夫。アタシだって言えないような趣味が………」
影人を慰めようとするあまり、思わずイヤらしい妄想全開の小説を書いていることを暴露しそうになり、言葉を濁した美穂だった。
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