この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
×アリエナイカノジョ×
第10章 ◆ Scene02
はらりと落ちた赤いショーツを慌てて拾い上げて、動揺を隠せない儘言葉を発する影人。
何故か腕を引かれて、その勢いに負けて家の中へと招かれた。
…薄井くん相手なら…アタシでも振り払うくらいは出来る筈なのに…
運動は不得手そうな外見。
髪型から受ける印象もあるが、痩せた体軀は女子にも力負けすると思える程だった。
それに、ひょこひょこと異性の家に上がり込むほど尻軽な女ではないと自負していた。
…まぁ…知らない相手じゃないから…かなぁ………
そう思う事で、自身を無理矢理納得させる美穂。
「え、えっと…これでも…」
物思いに耽る美穂を、気不味そうな影人の声が呼び戻した。
「あ、ありがと」
コップを載せたお盆を片手に持った影人に礼を言った美穂。
その脳裏に再び疑問が浮かぶ。
「で、結局あの際疾いショーツはどうしたの?」
「えっ!?」