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×アリエナイカノジョ×
第11章 ◆ Scene03
 
 そんな一行が進んだ先は、異様な熱気に包まれたフロアを見下ろす二階部分。

「っくっ、まだまだぁっ」

「なんのっ、これしきっ」

「女だからって…っく…甘く見ないでよねっ」

「アタシ達だって…今くらいは良いトコっ」

 卓球のテーブルが並ぶスペース。

 今までは暢気な雰囲気が流れていたにも拘わらず、一行が姿を現した瞬間、フロアに負けないとばかりに熱気を帯びだした。

「…うわ…ココも…暑苦しい…」

 思わず頬を引き攣らせて後退る美穂。

「…何だか…暑すぎて脱ぎたくなっちゃうよねぇ」

 熱気に当てられてジャージの裾に指を掛けて脱ごうとする紗英。

「止めんか、露出魔」

 周りの雰囲気に気圧されながらも、そこはしっかりと止めに入る美穂だった。

 二人の遣り取りに軽く首を傾げる男子陣。

「さ、良いからアタシ達も始めましょ」

 そんな二人の様子をスルーした美穂は、紗英の手を引きながら空いているテーブルへと向かったのだった。
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