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×アリエナイカノジョ×
第11章 ◆ Scene03
「っくっ、なんのっ!」
「まだまだ、甘いわねっ」
「………」
「………」
「これならどうだっ」
「アタシに勝てるとでもっ!?」
「…美穂ちゃん…」
「…正行……」
周りに負けじとばかりに熱くなった。
正行が打ったスマッシュはボールが唸りをあげ、美穂は拉げたボールを更に打ち返す。
「…何のアニメだろ…」
「あんな二人…ボク…初めて見た………」
一階のフロアに背を向けるように、柵に背中を預けて体育座りで異様なラリーを見続ける二人。
正行と美穂の醸し出す世界に着いていけないでいた。
更に、それに触発されてか、他のテーブルまで熱くなっていく。
「せっかくっ、そこにっ、居るんだっ。良いトコっ、見せっ、ないとっ!」
「アタシっ、達だってっ、負けない、んだからっ!
」
暑苦しさ全開であった。
「うへぇ…。球技大会の練習なのにぃ…こんな熱いと参っちゃうよねぇ」