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×アリエナイカノジョ×
第11章 ◆ Scene03
 
…ちょっ…こんなトコで…有り得ないってぇ…


 動揺する影人だったが、視線はしっかりとその爆乳に突き刺さっていた。

 幾度と拝んでいる爆乳。

 しかし、思春期真っ盛りの影人に見慣れる事など有る筈もなかった。

 有り得ないと驚愕しつつも、チラチラと周囲に視線を配る。

「ふんっ! コレならっ」

「なんの、これしきっ!」

「絶対良いトコ見せるんだからっ!」

「それは、こっちのセリフだっ!」

 興味を持たれる事に執着しているその他大勢と、ムキになってラリーを続けている正行と美穂。

 誰も紗英の奇行に気付いていなかった。


…これはこれで…良いのか悪いのか…
…ボク的には…眼福なんだけど…


 最早、ヘソまで覗けんばかりに開けたジャージ。

 僅かに汗を滲ませた柔らかそうな双丘から目が離せない。

 しかし、何時、誰かに見られるか分からない不安も脳裏を過ぎる。

 興奮と不安の二つが影人の鼓動を否応無しに速める。

「って、アタシは気付いて…んのよっ」
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