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×アリエナイカノジョ×
第11章 ◆ Scene03
走り去る紗英の後ろ姿を見ていた美穂だったが、屈み込んでいた女子を視界に入れると、露骨に眉根を寄せた。
「あらぁ。アンタ…居たの」
ゆっくりと立ち上がる上級生は、髪を指先で払いながら冷ややかな笑みを浮かべる。
「ちょ、どうした……げっ……」
美穂に続いて階段を降りてきた正行も又、上級生の姿を確認した瞬間、美穂と同様に表情を歪める。
「ふふっ。ご挨拶ねぇ…正行くん」
そんな態度にも余裕の態度を崩さない上級生。
美穂の脇を擦り抜けると、正行の右肩に両手を軽く乗せて撓垂れ掛かる。
「せっかくお姉さんが頑張ってるトコを応援しに来てあげたのにご挨拶じゃなぁい?」
右腕に自らの胸を押し当てて迫る。
…っく…柔らかいのが…おまけに………
態と開けたシャツの胸元から覗く胸の谷間。
柔肉が拉げる程に押し付けられる柔らかさ。
正行も思春期真っ盛りの男子。
視覚と触覚で迫られ、邪険に扱うことも出来なかった。
…やっぱりここはまた…適当に相手して帰って貰うしか………
「ちょっと、くっつきすぎよぉっ」