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第13章 別離

「課長は、面接の時の話は聞いてないですか僕の家族の話とか…」

「いや、そういうプライベートな内容は聞かないよ。特に幸村は結婚してるって自体がセンセーショナルだったからなぁ…」

「そう、ですね。ウチ、両親が離婚してて、母親も亡くなって、僕独りだったんです。だから余計に、家族に憧れが強くて、内定もらった後に彼女の妊娠がわかって。すぐに結婚しました。でも、まだ学生だし、分からない事も至らない事も多くて、彼女のご両親に世話になりっぱなしなんです」

「うちも娘2人で、男の子が居ないから、私も一緒に酒を飲んだりするのが楽しくて、彼が娘と結婚してくれて、本当に良かったと思っています。」

「お父さん…ごめんなさい…俺が、もっとあの時…」

「その話は止めよう。君を責めることはしたくない。それは、瞳が最も望まないことだと思うから…」