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パズル
第13章 別離
喪服も着れないから、左腕を通さずに黒のジャケットを羽織り、黒いジャージを履いて足元は薄手の膝掛けで隠し、車椅子に座ったまま、隅で小さくなっていた。

晃一はずっとお母さんに抱かれてて。

お父さんが全部仕切ってくれて、滞りなく終わった。

お義姉さんはアメリカに帰り、俺は入院生活に戻る。

病室で、お父さんと話していた時、お父さんが不意に言った。

「…私はね、君に感謝しているんだよ、順一くん。」

「お父さん?」

恨まれこそすれ、感謝なんて…

「通夜の時に聞いただろう。上の娘、晶子はしっかりと結婚式、披露宴こそしたが、すぐに夫の仕事の関係でアメリカに行ってしまった。年に1回か2回、動画を納めたメディアを送ってくるだけだ。この間が初めての帰国だった。それもトンボ帰りだ。孫の顔も初めて見たというのに、家で1〜2泊してくれてもいいのになぁ…自分にも向こうで仕事があると、まぁドライな子なんだ。」

確かに髪型だけでなく、瞳よりシャープな感じはしたな…

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