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パズル
第2章 報告
「えーっと。あの、失礼しました!」
深々と頭を下げ、スゥっと大きく息を吸う。
仕切り直しだ。
名前と簡単な住所、大学名と、来春入社する予定の会社名、瞳との出会いも掻い摘んで話した。ナンパ旅行のくだりは伏せて置いたけど。
「…それで…?来春から就職する学生の身で、なぜまた結婚を急いでいるのかな?」
それは、子供ができたからです。
って言えたらどんなに楽だろう。
えーっと、なんて言えばいいんだ、こんな時‼︎
どうしようッ⁉︎
と唾を飲み込んだとき。
隣に座っていた瞳が、口を開いた。
「順一くんからは、いいにくいみたいだから。」
と前置きし、座卓の上に母子手帳をスッと差し出した。
マジか⁉︎
どうするの、瞳、俺半殺しにされんじゃね⁉︎
お父さんの顔が強張る。
そりゃそうだろ!
どうすんだよ、瞳!
俺収集つけらんねぇぞ‼︎
でも瞳は動じることなく。
「言っておくけど、軽い気持ちでお付き合いしてたわけでもないし。こうなったのは、むしろ必然だと思ってる。」
「相手がまだ学生なのにか。お前もお前だ。26にもなって、軽率にもほどがあるだろう。」
深々と頭を下げ、スゥっと大きく息を吸う。
仕切り直しだ。
名前と簡単な住所、大学名と、来春入社する予定の会社名、瞳との出会いも掻い摘んで話した。ナンパ旅行のくだりは伏せて置いたけど。
「…それで…?来春から就職する学生の身で、なぜまた結婚を急いでいるのかな?」
それは、子供ができたからです。
って言えたらどんなに楽だろう。
えーっと、なんて言えばいいんだ、こんな時‼︎
どうしようッ⁉︎
と唾を飲み込んだとき。
隣に座っていた瞳が、口を開いた。
「順一くんからは、いいにくいみたいだから。」
と前置きし、座卓の上に母子手帳をスッと差し出した。
マジか⁉︎
どうするの、瞳、俺半殺しにされんじゃね⁉︎
お父さんの顔が強張る。
そりゃそうだろ!
どうすんだよ、瞳!
俺収集つけらんねぇぞ‼︎
でも瞳は動じることなく。
「言っておくけど、軽い気持ちでお付き合いしてたわけでもないし。こうなったのは、むしろ必然だと思ってる。」
「相手がまだ学生なのにか。お前もお前だ。26にもなって、軽率にもほどがあるだろう。」