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パズル
第18章 別離と邂逅
夕方。
会社の駐車場に車を止めようとした時、携帯が鳴っているのに気付く。

慌てて車を停め、サイドブレーキを引いて電話を出した。

深谷からだ!

良かった、やっぱり人違いだった!慌てて携帯を落としそうになりながら、なんとか通話モードにした。

「もしもし深谷⁉︎」

『幸村…順一くん、ですか?』

聞いたことない男の声だった。

「あの…」

『深谷 昌幸の、父です…』

ドクッと心臓が脈打つのを感じた。

「あ、あの…深谷…くん、は…」

『ニュースを聞いたと、伝言を残してくれていたから、かけました…昌幸は、亡くなりました…』

手から携帯が滑り落ちた。

ガコンッとすごい音がしてドアと座席の隙間に落ち込み、慌ててドアを慎重に開けて携帯を拾う。
電話はきれてなかったから、そのまま通話を続ける。

「すみません…携帯を落としました…」
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