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第21章 欠けたパズル

「順一さん、が？」

「うん。たぶん、中々子供ができなくて、養子を迎えて。その後本当の子供が出来たんだ。けど、そのたった一人の息子が事故で亡くなって、母さんのココロは壊れてしまった。父さんは、そんな母さんを支えようとしたけど、支えきれなくなって、家を出て行った。今は別の家庭がある。晃一…子供が生まれて5ヶ月くらいの時、お盆の墓参りで偶然再会して話したけど、それからは会ってない。」

俺は一つ息を吐いて話を続ける。

「俺も1人だった。大学2回の秋に、母さんが亡くなって。沈んでたら、その冬、仲よかったグループのヤツにボードに誘われて。メインの目的はナンパだったけど。そこで会って、一目惚れしたのが、亡くなった嫁。歳上のOLで、でもめちゃくちゃ好みのタイプで、諦めきれなくて、帰ってからも連絡して、付き合って。4回の夏、ちょうど就職決まって、すぐに、妊娠が判って。大好きな彼女と、子供と家族が出来るって、思った。大変な事もあったけど、嫁の両親が全面的にフォローしてくれたからなんとかやってこれた。」