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パズル
第27章 オマケの 片想い
それくらい、みんながヤツと仲良くて。
1人変わるだけでこんなに温度が下がるもんか、って驚く程だった。

それでも、時間とともに元気を取り戻していき、1年も経つと、以前の幸村に戻っていた。
あの時は、まだ空元気だったのかもしれないが。
それでも俺たちにとっては、おかえり、って感じだったんだ。

だから、再婚したってことは、完全に吹っ切れたってことだし、それは、同期の友達としてはめでたいことのように思えた。
ま、事故から3年近く経ってるし、ずっと亡くなった嫁さんを引きずってるよりは前向きでいい、と思った。

幸村の再婚の報告を受けた今日、俺は1人で行きつけの居酒屋に行った。
別に勝手に祝盃ってワケじゃない。
ただ単に飯を食いに行っただけ、だったんだけど。

店に入ってすぐ、時間的にまだ客がまばらだからか、遠い席もよく見えて。
奥の四人席に、見覚えのある顔を見つけた。

同期の森崎千春だった。

ドクン、と心臓が高鳴る。
俺は、森崎のコトが密かにスキだった。
でも、当の森崎は幸村が好きで。
大分アピールしてるのに、幸村は全く気づく気配なく。そして再婚してしまったわけで。
て、ことは。ヤケ酒、か…
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