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第5章 写真

そこに、前もって呼んでおい た、瞳の両親が来る。

「お父さん！お母さんも…どうして…？」

「最初は、写真だけ撮って渡そうと思ったんだけどさ、やっぱ、実物見てもらいたいじゃん。で、写真館の人に相談して、許可貰ったんだ。」

瞳は大きく目を見開き、みるみる涙が盛り上がってくる。

「あ～!! 瞳！泣いたらメイクが崩れるから！も、もうちょっと待って！終わってからにして!?」

「無理!!!!」

崩れたアイメイクと頬に伝った涙の跡の修正に、俺たちが更に待たされたのは、言うまでもない。

２人で一枚、両親も入れて４人で一枚、そして、お父さんと瞳の２人で、一枚。

計３枚の写真を撮って、俺たちのささやかな結婚式は終了した。