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パズル
第9章 運命の日
分娩室の前に戻ると、お母さんがふと目を覚ます。

「あらいやだ、寝ちゃってた。」

と、笑うお母さんにジュースを差し出すと、

「ありがとう」

と、受け取ってくれた。
続けてお父さんも目を開ける。

「お、いかん、寝てたか⁉︎ 瞳は?」

と、いうので、

「まだ、ですよ。」

と、お母さんと二人で笑った。

コーヒーを飲み、俺は再び病室に戻って、スーツに着替える。

名残惜しいけど、待てそうにない…

そう思った瞬間、かすかに産声が聞こえた。

慌てて廊下に飛び出ると、立ち上がったお父さんとお母さん、そして、しっかりと聞こえる、泣き声。

生まれた…!
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