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パズル
第1章 はじまり
もう、7時近かったが、まだ夕暮れでもない。

西日がやけに暑く感じた。。。

どのくらい歩いただろう。喉が渇いて、手に持ったままのラテを一口飲んだら、氷が溶けて飲めたもんじゃなかった。

道端の自販機横のゴミ箱にラテのカップを捨てて、そのままコーラを買い、公園ででも飲むか、とベンチを探した時。

そこに、瞳が居た。

瞳は公園のベンチに腰掛け、脇にカバンを置いて、膝に何かを置いてみていた。

「瞳!!」

駆け寄った俺に、瞳は慌てて持っていたものをカバンにしまおうとしたが、カバンに手が当たって荷物が地面に散らばった。
なにやってんだよ、と一緒に拾おうと手を伸ばしたら

「見ないで!!」

と瞳が叫んだ。

「見ないでって言われても…もう遅いよ。」

俺が先に拾ったそれは小さな手帳のような冊子。

おそらくさっきまで、瞳が見ていたもの。

それには、母子手帳の文字と、瞳のフルネーム。

瞳は顔をそらしたまま、ベンチの端を睨んでいる。

えーと。
コレって…

「瞳、妊娠したの…?」

それしか言えなかった。
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