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金木犀
第2章 意中之人

意地悪くニヤニヤ笑っている椿の手を引っ張り、無理矢理抱きしめた。
自分の身体にすっぽりと隠れてしまう彼女は、びっくりしたのか声を上げ、頬を真っ赤に染めて俺を見た。

「……誘ってんの?」

「ちが……っ」

耳元に吐息がかかるほど近くで囁くと、彼女は少しくすぐったいのか、甘い声で抵抗した。
その声が俺の欲望を沸き立たせる。

「んんっ……!」

彼女の首筋をなぞるように、つーっと撫でてやると、いい反応をしてくれる。
顎を持ち上げ、少し強引にキスをする。
彼女の口が少し開いたのを見計らって、舌を侵入させる。

「ふ……ん……」

彼女の吐息が漏れる。
俺は彼女の耳を塞ぎ、わざと口の中の舌と舌が絡み合う音が聞こえるようにした。
これをすると、いつもよりも興奮してくれるようなのだ。

「……好き」

唇を話して彼女の顔をまじまじと見てみると、目がとろんとしていた。
本当はベッドにでも行ってするつもりだったが、たまには気分転換もいいだろうと思い、彼女をソファーに押し倒した。

少しめくれてしまったワンピースの裾から除く、白くて綺麗な太ももが、俺の性欲を掻き乱した。

「あ……ん」

彼女は感度がいい。
服の上から胸を揉んでやると、もう既に感じてしまっているようだ。
びくんびくんと、ときより身体が反応する。

俺はわざとじらすように、乳房の辺りだけを触り、それからつーっとお腹を撫でた。

焦れったいのか、もじもじし始める。
上目遣いで必死に訴えてくるが、無視をする。

「ふぁ……」

吐息まじりの声が漏れる。
くすぐったいのだろう。
彼女の触って欲しいところなら、すべて知り尽くしている。
しかし、彼女が何かいうまで、決して触りもしないし、服も脱がせない。


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