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金木犀
第3章 悪因悪果

そのまま三回戦へ挑んでも良かったのだが、さすがに体力が持たない。
俺もそこまで元気ではないのだ。
ただでさえ、今日は二回も果てたというのに、三回目はきついのだ。

なので、甘噛み態度に抑えておく。
明日も学校だし。

「でも良かった。翔夜と一緒のクラスなんてすごく嬉しい。学校が楽しみだわ」

「まあ、嬉しいけれど、学校ではいちゃいちゃ出来ないだろう?」

「公にしたら出来るよ?」

「んー……」

「私は隠す必要ないと思うけどな……」

彼女は不適な笑みを浮かべて、こちらの反応を窺うように俺の顔を覗き込んだ。
どんな顔をしたらいいのか分からず、目を逸らしてしまう。

反応を楽しんでやがる……。

彼女の思惑は分かったのだが、だからといってどうすることも出来ないのが現実である。
彼女にはめっぽう弱いのだ。

「……言ったとしても、今更だろう?」

「確かにそうだけれど、でも、私、ダブルデートとかしてみたい」

「だぶるでーと?」

「うん。小笠原くん&紫苑ちゃんと」

「あの二人とデートしてもな……」

紫苑の方はともかく、颯太は年中一緒にいるのだから、恋愛で絡んでしまったら本当にヤバいと思う。
俺は男を愛する趣味はないし、奴だって、デートぐらいは別々の方がいいだろう。それに、ダブルデートをしたところでメリットがないのだ。

「乗り気じゃないならいいけれど……。でも、私はあの二人に興味があるんだもの」

「あの二人に興味を抱いても何にもならないぞ?」

「それは関わってみないと分からないじゃない」


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