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獣欲の檻
第8章 リナのそれから
『私ばかり…なんで?』



そんな事を思いながら、リナは静かに泣いた。

声も枯れ、体力も奪われ、痛い身体を起こして帰る気力も無いのだ。



『このままこうしてたら…死ぬのかな?』


『親を殺してなんて言った罰かな?』



服も近くに投げ捨てられていて、拾い集める力もなく、リナは丸まる様にして目を閉じた。


『少し休んでから帰ろう。』


そう思っていたリナは、自殺するほどの勇気も無ければ、間抜けでも無い。行方の不確かな妹達を置いて先絶つほど薄情でも無ければ、脆くも無いのだ。


リナの中で生きる姉妹愛は、リナの生きた証であり、生きる希望。
それがある限り、妹達がこの世界で生きている限り、リナは強く生かされるのだ。
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