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獣欲の檻
第8章 リナのそれから
リナの帰りが遅い理由は、発見される前からわかっていたのだ。


リナの通う高校出身者の黒服も多く、そして十条も、その習わしを知っていながら、リナに進学させた。

そして、それを利用して、リナを手放す手はずになっていたからだ。


リナは上半身裸のその男に、抱きかかえられて部屋まで連れて来られた。



「着る服を用意しろ。すぐに風呂場まで連れて行く。」



リナは頷いて、震える脚に力を入れて踏み出した。
チェストの引き出しを引っ張るのにも、なかなか手に力が入らずもたつくが、急かされる事もなく、リナのペースで用意をした。
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