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第5章 スタート

「…と、言う訳です。」


旦那は大きな声で笑うと、ソファーに座る男も納得したようだった。


「あの！」


「なんだ。」


「詮索はしない…そう言う約束ですが、あの人達が死んだと言う事実だけはちゃんと欲しいんです。どんな死に方だったか、せめて…私たちより不幸であって欲しい。」



『お願いします』そう言ったあとは、湧き上がるのはやっぱり恨みと憎しみだった。

こんな所にいるのも、やっぱりあの2人のせいなのだから。幸せなんて思わせたく無いのだ。