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第7章 十九歳、ワタル

　薄いピンク色の舌が指に絡みつく様がちらちらと見える。ざらついた感触も、ぞくぞくするくらいエロティックだ。
　彼をめちゃくちゃにしたい。あたしの腕の中で、おもいきり喘がせたい。

「ふ、ふむぅ……」

　口の端から唾液が零れる。あたしはそれを、顎の下から掬うようにして舐め取った。

「うぅ」

　彼の体がぶるりと震える。我慢できなくなったのか、自ら股間へと手を伸ばしてくる。
　その手を掴んであたしはそっと股間から遠ざけた。
　彼の顔が、苦しげに歪む。
　口から指を引き抜くと、泣きそうな声で懇願してくる。

「お願い……イカせて……」

　無言のままキスをする。下唇をねっとりと舐めながら、腰の辺りを撫で回した。

「ふ、ふぅぅっ、んふっ」

　逃げるようにずり下がりながら、必死に頭を振るワタルくん。あたしの胸元を押して離れさせようとする。
　唇を離してから、あたしは一言だめ、と言った。

「お風呂入って縛ったらイカせてあげる。せっかく縄まで買ったのに。縛られたまま射精したいでしょ？　あと少し我慢しなさい」