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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第9章 カイ(年齢不明)

 そこから土曜日までは、一切やり取りはしなかった。それも普通に考えたらおかしな話だ。
 だって彼にはあたしの写メすら送っていないのだ。顔がわからない相手をどうやって探し出すつもりなのか。
 あたしの予想は、この時にはすでに確信に変わっていた。
 そして当日。あえて服装を、清楚系にした。白のセーターに、膝下くらいまでの花柄のスカート。深い赤のパンプス。
 秋っぽくてこれはこれでありかなと。化粧も今日は薄めだ。
 身なりを全身鏡の前で確認し、家を出た。
 駅は無人駅だった。田舎の寂れた小さな場所だ。本当はここは、あたしにとって『最寄り』ではない。まあ、近いけれど。
 そこでカイを探す。と言っても、数日前に送られてきたあの画像の可愛い顔じゃない。別の顔を探していた。
 まだ着いていないのか見当たらなかった。
 あたしは一服しようとタバコケースから一本取りだし、くわえようとしてやめた。

「タバコもご法度だっけ?」

 ……あの時の言葉を律儀に守るのも、どうなのかと思うけれど。
 タバコをケースにしまい直した時だった。
 コンコン、と窓を二回ノックされた。
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