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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第9章 カイ(年齢不明)

 ここのサイトには、何枚も自撮り画像を載せている人が多い。同じ人のプロフィールページから、二枚拝借しただけということだった。

「おまえ好みの可愛いの選んだんだよ」

 圭介はにっと口元を歪めて笑った。

「……馬鹿じゃないの?」

 本当に、無駄に手の込んだなりすましみたいなことやりやがって。
 あたしは呆れ気味にため息を着いた。

「で? 土曜の昼からどこ行く気? ご飯でも奢ってくれんの? まわらない寿司でも行く?」

 ハンドルに両手をかけ、問いかける。まったく、わざわざドッキリに乗ってあげたあたしのこの優しさよ。
 だけど圭介の返答は、あたしの斜め上を行くものだった。

「……あれ、飯も経費で落ちんじゃなかったっけ? 飯はおまえの好きなのでいいけど、そのあと行くホテルは俺の行きつけにしてもらっていい?」
「…………は?」
「五万だろ? 使えるの」

 そう言って、鞄の中から圭介が取り出したのは、バイブだった。

「これも経費で落としてな?」
「はあ?」

 あたしは驚いて息を呑む。
 そんなあたしに、圭介は当然だろと言わんばかりの顔で言った。

「もちろんやるよな? 俺ともセックス。そのために会ってんだろ?」
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