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出会い系体験談~秘密の調教日記~
第2章 挿話
声はまあ、営業中を意識すればできなくはなかった。
あたしのジョッキもほんの少ししか残っていない。あたしは店員さんに、すみませーんと話しかけた。
「はい、ご注文ですか?」
「はい、生(なま)ふた……」
言いかけてふと思いとどまり、注文を替える。
「生ビール一つと、カルーアミルク一つ、お願いします」
声はできる限り柔らかく。笑顔で。
「かしこまりましたー!」
店員が厨房の中へと消えていくのをぼんやり見送っていると、突然ぽんと肩を叩かれた。
「うん、ナイスナイス。とっさに女子が好みそうなカルーアミルクに変更したのもいい。声や仕草も女性らしくて、なんかおまえじゃないみたいに気持ち悪くていい」
「ああ?」
ついつい地声が出てしまう。
気持ち悪いってなんだ。まあ、自分でもこの話し方ちょっと気持ち悪いなーって思ったけど。