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第3章 十九歳、イツキ

　そして、メイク。
　ゴールド系のシャドーや黒いアイライン、付けまつげなんかで派手に見せるのが好きだったけど、どう見ても清楚じゃないなってことで全体的に変えた。
　付けまつげはやめて、地まつげにマスカラを少し塗るにとどめる。アイラインは目の縁のみにして、シャドーはピンク系を選んだ。茶色と迷ったけれど、多少の華は欲しいし。チークも薄く、真っ赤な口紅はやめて、ほんのり色がついただけのグロスにした。

「華やかさが足りない……」

　正直、全体的にナチュラルメイクだし、派手なものに慣れている身としては、不満も大きい。
　髪型も、ボブってちょっと顔丸く見えないかなぁとか。前髪作るのだって何年かぶりだし。
　もっと露出もしたい。

「まあ、いいか。たまにはイメチェンも……」

　鏡の中のあたしは、普段とまるで違いすぎて新鮮ではあるし。